あいかわ自然ネットワーク


公開アンケート↓

 あいかわ自然ネットワーク会報 NO.2公開アンケート特集号                       

 発行日 2001・10・12
           
情報掲載ページhttp://www.geocities.co.jp/NatureLand/2121/
            問い合わせ・事務局 愛川町中津6205 TEL&FAX046-284-2121
あいかわ自然ネットワークは公職選挙での特定の立候補者・当選者を支持・支援するものではありません

愛川町の未来に向け、環境について考え、

 共に力を合わせて、あゆむために。    

あいかわ自然ネットワークが愛川町長立候補予定者4名の方々にお願いした、環境行政を中心としたアンケートの回答結果を公開いたします。


環境基本計画の推進4問・里山環境保全1問・尾山耕地周辺の環境保全4問・エコミュージアム1問 

回答方法は、1.全くそう思う 2.ほとんどそう思う 3.そう思わない 4.わからない 5.その他
のうちから選択、補足を簡潔に記入して頂きました。短い○×アンケートは6問です。
紙面の関係で質問内容は要約致しました。(回答者敬称略・50音順)
 

<環境基本計画の推進について>


 私たちは、2000年4月施行の愛川町環境基本計画の推進を望む立場から、以下の事柄についておたずねいたします。(引用は抜粋・要約)  
 

◎ 望ましい環境像と地区環境施策 について

 環境基本計画では、望ましい環境像のなかに「環境を考え、実践する人に何処にでも会える」まち、を目指します。そして、中津川やその周辺の田園や森林に代表されるような本町に残る豊かで多様な自然をいつまでも大切にし、自然と身近にふれあえる、そのような「すぐれた自然に逢える」まち、緑水環境都市を目指します。
 また、環境基本計画の地区環境施策・行動に、八菅山の希少生物生息地の保全があります。

質問 @
 前述の望ましい環境像の実現を目指し、八菅山とともに、昨年秋、町の依頼による専門家の調査で報告された14種類のレッドデータ種の生物が生息する尾山耕地や、絶滅が心配されるカワラノギクやアオハダトンボの生息する中津川も含めた、中津川・八菅山・尾山耕地周辺の多様な里山環境を一体と捉え、保全することが望ましいと考えますが、どのように思いますか。

回答 1.全くそう思う 2.ほとんどそう思う 3.そう思わない 4.わからない 
    5.その他

大野 治雄 ほとんどそう思う 但し、ただ現状維持でなく有識者の意見の上、繁殖も視野に入れた方法で保全や整備を考えたい
熊坂 としお ほとんどそう思う /
山田 とみお ほとんどそう思う 中津川・八菅山は自然環境を保全していくことが望ましい。 尾山地区は農業振興地域のため有識者の意見を参考に保全や多少の整備も必要である
山中 まさき 全くそう思う 生態系として全体を保全することが重要であると思います

 

◎ 環境基本目標

●自然とふれあえるまち※
●暮らしやすいまち
●資源・エネルギーが循環するまち
●環境を考え、実践する町民が集うまち
 及び、10年間の4項目・重点プロジェクトについて
 
    ※●自然とふれあえるまち 
    私たちは自然界の一員として、自然生態系の中で生活し、地球の自然の恩恵を受けて生きています。しかし、近年、人工的な環境が広がり、子供の成長や私たちの心身の健やかさなどに影響が出始めています。愛川町に残る自然環境を保全・創造していくことは、町民が人間らしくいきいきと健康に暮らしていくために必要です。自然環境の保全や創造に一層配慮し、健全な生態系を育むまちづくりを進め、町民すべてが自然の恵みを分かち合う、「自然とふれあえるまち」を目指します。
     
  • 自然との共生プロジェクト

  • 自然観察会や農林業体験などを通して自然とふれあう機会をもち、身の回りのみどりや野鳥、昆虫などに目を向け、暮らしの中に自然とのつながりを取り戻します。特に子供の頃からの自然体験を大切にします。地域活動を通じて、町民・事業者・行政が一体となって、互いの支援体制を整備します。
  • 地域に根ざした環境教育・学習プロジェクト

  • 一度便利さを手に入れた多くの町民の環境マインドを変えるためには、人間と環境とのかかわりかたを学習する環境教育の推進が重要となり、生涯学習面より、都市型志向の町民のライフスタイルの転換を目指し、環境教育では、子どもの頃から自然に親しむ機会を増やし、地域に愛着を持つことを念頭におきながらすすめます。
質問 A
 環境基本計画にも謳われたように、人間は、生態系の一員であり、生態系全体を保全する生態系本位の環境観を、環境教育や生涯学習などで定着する必要があります。

子供議会や総合学習・川で出会った高校生など子供たちの意見として、愛川町らしさのひとつである“すばらしい自然”を失ってまでの便利さを望まない声を少なからず耳にします。ホタルやドジョウ、うなぎなど、生きものの生息環境を復元し、失われた自然生態系を回復し、自然とふれあえる地域をつくる活動について、積極的な支援をしたいと思いますか。

回答 1.全くそう思う 2.ほとんどそう思う 3.そう思わない 4.わからない
    5.その他

大野 治雄 わからない 便利さは少なくとも緊急時の輸送や地域産業には「ひと」が住んでいる以上現代に必要なため、回答は4(わからない)とさせて頂きます。
熊坂 としお 全くそう思う /
山田 とみお ほとんどそう思う /
山中 まさき 全くそう思う 自然を守ることは、かなり意識的に行うことが必要であると考えます

◎ 大気浄化プロジェクトについて

 環境基本目標の「暮らしやすいまち」には、自動車交通量の抑制と沿道環境の整備が掲げられています。全体では清い大気を維持しているものの、通過交通が多く、一部に大気汚染がみられるとあります。
 10年間の重点プロジェクトの保全水準項目に、大気汚染・環境基準値を常時下回っている事とあります。

質問 B  
 自動車交通量の抑制は、地球温暖化や大気汚染などの防止に効果があります。庁舎周辺は比較的平らな所が多いので、公用自転車をできる限り使用するなど、大気汚染・環境基準値を常時下回るための自動車交通量の抑制に重点的に率先して取り組みたいと思いますか。

(なお、電気自動車他、低公害車の局地的大気汚染に対する効果は評価しますが、資源消費・地球温暖化など全体的な問題が残るため、積極的な評価はひかえます)

回答 1.全くそう思う 2.ほとんどそう思う 3.そう思わない 4.わからない
    5.その他

大野 治雄 わからない 自動車交通量の抑制は電車などの輸送手段がないため難しいと思います。公共の自動車(バスなど)を、今後は低公害車を、率先して採用することは可能かと思います。
熊坂 としお 全くそう思う /
山田 とみお ほとんどそう思う 自転車の使用は地形などにより、使用する範囲が限定されると思いますので、低公害車を導入していくことが望ましい。
山中 まさき 全くそう思う 併せて自転車で走りやすい道路整備にも力を入れて取り組みたい。

質問 C 美しいまちづくりプロジェクトについて
 ふるさとの風景をとどめる中津川と、周辺のみどり豊かな景観を後世に残したいと思いますか。

回答 1.全くそう思う 2.ほとんどそう思う 3.そう思わない 4.わからない
    5.その他

大野 治雄 全くそう思う /
熊坂 としお 全くそう思う /
山田 とみお ほとんどそう思う /
山中 まさき 全くそう思う 積極的に残したいと思う。一度失われたものを元に戻すことは難しい。

<里山環境の保全について>

質問 D
 里山環境を保全する活動が全国的に広がり始めています。ライフスタイルと社会構造の変化により、身近な里山環境が次々と姿を変えた今、その価値が再認識・評価されるようになり、里山環境保全の為の条例を定めている自治体もあります。愛川町の里山環境について、条例を研究・検討するなどして計画的に保全したいと思いますか。

(なお、里山環境とは、薪炭・堆肥用の落ち葉・しいたけ栽培などに利用する広葉落葉樹林と、水田や畑・川や用水路・池などとが一体となった生産とくらしの場であり、自然生態系の一員として人間が農耕を中心としたくらしを営むため、常に人手をいれて維持・管理してきた自然の循環を基礎とした環境です。水田・水路・河川・畑・雑木林など多様な環境には、多くの生物が生息しています。)

回答 1.全くそう思う 2.ほとんどそう思う 3.そう思わない 4.わからない
    5.その他

大野 治雄 全くそう思う /
熊坂 としお 全くそう思う /
山田 とみお ほとんどそう思う /
山中 まさき 全くそう思う 日本の古来から受け継いだ財産であり、積極的に保全していきたい。

<八菅山・尾山耕地・中津川周辺 里山環境の将来像(ビジョン)について>

 この約2年間の経過と現状についての共通認識を確認したうえで質問いたします。

 あいかわ自然ネットワークは、‘99年町教育委員会発行の愛川町郷土博物館展示基礎調査会報告書第8集「愛川町の動物」に掲載された提言“ハ菅山の水田環境保全”において、尾山の水田環境に県レベルのレッドデータ種が多数生息していることを知りました。提言では、尾山耕地の休耕田環境の保全や稲作が将来にわたっておこなわれ、水田面積が減少しないように配慮を強く望む、とあります。この提言をされた、県立生命の星・地球博物館学芸員の高桑正敏氏などを講師に、数回の観察会・学習会を開催してきました。      
 町長に、1999年10月“ハ菅山・尾山耕地に残された貴重な自然環境の保護・保全と、そこに生息する貴重種の保護についての要望書”を提出し、町から、情報は広報等で知らせ、話し合いを持つとの回答を得ました。 さらに2000年3月には環境アセスメントや具体的な保全対策についての再要望書を提出しました。

 私たちの提出した要望書に対し、町は町道幣山下平線環境保全対策検討委員会を作り、前横浜国大青木淳一教授に調査を依頼しました。ちょうどその9月はじめ、全国で数箇所しか確認されていないイトアメンボが尾山耕地の水田で確認され、日本昆虫協会・日本半翅類学会・神奈川県自然保護協会・神奈川昆虫談話会から町長と議長に対し、尾山耕地周辺の環境保全と町道幣山下平線整備計画と農道計画の見直しを求める要望書が提出されました。

 2001年2月、前横浜国大青木淳一教授から貴重種の分布調査結果報告と提言をうけ、尾山耕地内の路線計画を水田中央から堤防側に変更し、規模・照明も提言に沿って計画変更しました。イトアメンボが多く生息すると思われる山すその水路沿いの農道計画は、今年度一部着工予定です。

 全くと言ってよいほど生態のわからないイトアメンボについて、今年夏から一年余りかけて、専門研究者が調査研究をすることになり、地元市民が調査協力をすることになりました。

質問 E 
 「神奈川県で発見されたイトアメンボの生息状況と保護に関する研究」について、専門研究者が助成をうけておこなうことになり、私たち、あいかわ自然ネットワークも調査補助として協力することになりました。この調査研究結果を町の尾山耕地周辺の環境保全対策に反映したいと思いますか。

回答 1.全くそう思う 2.ほとんどそう思う 3.そう思わない 4.わからない
    5.その他

大野 治雄 ほとんどそう思う 助成を受けている以上、その活動もより認知される様にしたいですね。
熊坂 としお ほとんどそう思う /
山田 とみお ほとんどそう思う /
山中 まさき 全くそう思う 積極的に反映させていきたいと思います。

質問 F
 今後、レッドデータ種の生息できる尾山耕地周辺里山環境の解明を更に一歩すすめる必要があります。私たち、あいかわ自然ネットワークは、絶滅の恐れのある種の生態について専門研究者の協力を得て調査研究を行う予定ですが、そこで明らかになるであろうレッドデータ種の生息できる環境についての調査研究結果を、町の尾山耕地周辺環境保全対策に反映したいと思いますか。

回答 1.全くそう思う 2.ほとんどそう思う 3.そう思わない 4.わからない
    5.その他

大野 治雄 ほとんどそう思う 可能な事については、有識者の方々のご意見に基づき反映させたいとと思います。
熊坂 としお ほとんどそう思う /
山田 とみお ほとんどそう思う /
山中 まさき 全くそう思う 積極的に反映させていきたいと思います。

質問 G
 町は現在計画中の、町道幣山下平線整備事業を環境モデル事業にしたいとの意向です。今後、町道計画と予定地となっている尾山耕地周辺の環境の現状と保全対策を含めた計画内容について、広報で広く町民に知らせ、意見を求めるなどしたいと思いますか。

回答 1.全くそう思う 2.ほとんどそう思う 3.そう思わない 4.わからない
    5.その他

大野 治雄 ほとんどそう思う 広報以外の方法も考えたいです。
熊坂 としお ほとんどそう思う /
山田 とみお ほとんどそう思う /
山中 まさき 全くそう思う 町民にとどまらず、インターネットなどでも情報公開し広く意見を求めたい

質問 H
 6月議会で町長は「尾山耕地周辺の自然は、大きな社会的財産であると認識し、大変大切なものとして大事にし、自然と耕作者・人々が共生して、しっかり保全していくよう願って対応したい」との見解を示されました。この見解は、農水省も勧める生態系保全型水田整備や町環境基本計画の掲げる環境保全型農業という考えに沿ったものだと思われます。尾山耕地周辺をレッドデータ種の生物が生息できる極めて貴重な里山環境として保全するために、地権者・耕作者や多くの町民・専門家の方々・行政が、様々な提案・意見を出し合い協議する場を持ちつつ、町環境基本計画の掲げる環境保全型農業の実現ともいえる、水田環境での生態系保全対策をすすめることが望ましいと思いますか。

回答 1.全くそう思う 2.ほとんどそう思う 3.そう思わない 4.わからない
    5.その他

大野 治雄 ほとんどそう思う 保全対策の具体的内容を検討し、早期可能な事柄から始めていきたいです
熊坂 としお ほとんどそう思う /
山田 とみお ほとんどそう思う /
山中 まさき 全くそう思う しっかり保全していくため地権者・耕作者・町民・専門家・行政が集まり話し合う場を作っていきたい。

<エコミュージアムについて>

 エコミュージアムについては、6月議会で相馬町長が、「自然や歴史遺産などの環境資源をその場所に大切に保存し、町を歩きながらこれを見たり楽しんだりできるような、地域全体を博物館みたいにしてしまおうという考えで、地域丸ごと博物館ともいわれている。城山町では具体化をすすめており、岡山市では地元の意見をききながら、“水が育む生き物と歴史の里”と、これを目指した基本計画を策定し具体的な活動がはじまっている。

 町としても、身近な環境資源を守り生かすことは大切なものと考え、今後の研究課題としたい。」との見解を示されました。

 エコミュージアムが成り立つ要素とは、以下の3点です。
 

  1. 博物館活動 ・収集保存・調査研究・展示教育普及
  2. 住民の主体的参加 住民の未来のために、住民自身の主体的参加による管理運営が行われる
  3. 遺産の現地保全 地域内遺産(自然・文化遺産・産業遺産)の現地保全 
 そこでは、学芸員や主体的に参加・参画する子供から高齢者まで多くの人々により、経験や知恵などの地域財産も再発見・評価しながら、検討をすすめるプロセスを大切にします。 
 また、農水省は、その考え方に近い田園空間博物館を政策として勧めています。   

質問 I
 町郷土資料館や博物館をめぐっての考え方については、9月議会で町長は、軌道修正をして総合的に考えなおす、との見解を示されました。博物館の考え方をまとめるについては、エコミュージアムの考え方を取り入れたいと思いますか。

回答 1.全くそう思う 2.ほとんどそう思う 3.そう思わない 4.わからない
    5.その他

大野 治雄 わからない 方向性が不透明になってきているので、考え直したい
熊坂 としお ほとんどそう思う /
山田 とみお その他 /
山中 まさき 全くそう思う 愛川町の良さを町民に知ってもらい、楽しみながら自然や歴史遺産を保全できる

 

○×アンケート 各番号のうしろに○または×をご記入下さい
 

  1.  河川法や農業基本法・環境影響評価法などが改正されて、自然環境・生態系の保全や地域住民の意見反映などが大切になったが、町の公共事業を進めるにあたっては、この考え方を見習いたい。
  2. みどりと水の保全や地球温暖化防止のためにも、愛川町の森林の手入れとともに、木の利用についても積極的にすすめる必要がある。
  3. 太陽光・バイオマス・小水力・風力など、地域の自然エネルギーを活用したい。
  4. 農林水産業の多面的価値をみとめ、環境保全型の産業活動を勧めるために、人手不足や高齢化に対応した地域や都市住民のNPO活動に期待する。
  5. 観光用などに、レンタ・サイクルステーションというアイデアがあっても良い。
  6. 桜台小沢線の信号機問題に学び、事業計画段階から住民の参加で検討するプロセスが大切だと思う。
/ ○×アンケート回答 追加として よろしければ、環境行政についてのお考えを簡単にご記入下さい
大野 治雄 すべて○ /
熊坂 としお すべて○ /
山田 とみお すべて○ /
山中 まさき すべて○ もっと情報公開と住民参加が必要。併せて住民参加のシステムも変えていきます環境基本計画の実行に対しての評価システムが必要であると考えます。
 

 以上
ご協力ありがとうございました

あめんぼ通信第一号


2001年11月9日(金)
愛川町・尾山耕地イトアメンボ調査ボランティア募集中
  • 越冬の様子を調べます
  • (雨天の場合、13日(火)に延期
  • 9:30現地集合 〜午後3時頃まで
  • 詳しくは大木まで 046-284-2121