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105 提案提出 田代斜面林の防災と環境
2006/11/23(木)15:29 - おおき えつこ - 2048 hit(s)

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2006年11月21日
あいかわ自然ネットワークは、田代の愛川中学校並び、町道沿いの
斜面林の防災対策についての提案を愛川町長に提出しました。

昨年度、予備設計が行われ、今年度中に詳細設計報告を基に工法が
決まります。急勾配部や倒木の恐れのある樹木については、防災上当然
伐採し、防災工事を行っていただきたいと思います。

緩勾配の斜面については、全面的に樹木を伐るか、残すかの検討が
されています。どちらにしても、防災工法として有効ですが、昨年度の
調査・考察では、全ての木を伐ると、表土が流出するなどの悪影響が出る
ため、樹木を残すことが提案されています。
私たちも、みどり環境や生活環境、里山・甲州みちの文化的景観保全と
防災の両立を目指した提案をいたしました。
町から回答をいただき次第、この掲示板に掲載いたします。
なお、斜面防災・緑化の専門家・中野裕司氏には貴重なご助言をいただき
ましたことを感謝いたします。
中野氏からの「樹林残地に関するコメント」中野裕司氏

(http://aikawasizen.net/06-11-23NakanoComent.pdf)

について、ホームページ掲載をご了解いただきました。
また、写真の掲示板には現地風景を載せますので、あわせてご覧ください。
メールでも結構ですから、ご意見等いただけると幸いです。
以下、提案文。

●神奈川県愛甲郡愛川町田代の斜面林:町道三増102号線法面対策についての提案
愛川町長 山田登美夫様             2006年11月21日 
あいかわ自然ネットワーク 窓口:大木悦子 相模原市東林間3−12−11 
                     TEL&FAX042−766−3350 
テーマ「防災対策とみどり環境・景観を保つために:微地形 に応じた対策、工法の選択について」 
現在、町において検討中の町道三増102号線沿い、愛川中学に隣接する斜面・法面の防災対策について、
防災とみどり環境・景観を保つ観点から提案をいたします。ご回答は各項目についてお願いいたします。
又、ご回答のインターネット公開をご了解ください。
なお、斜面防災及び緑化の専門家の中野氏に、第三者的立場から田代の現地見取り調査をお願いし、
「樹林残地に関するコメント」をボランティアとして作成してもらいましたので、添付いたします。

提案と理由 (「平成17年度予備調査結果(愛川町発注)」、「樹林残地に関するコメント」を参照)

みどり環境・景観の保全 
1.緩斜面の樹林を間伐し、みどり環境と明るい里山林・甲州みちとしての文化的景観を維持する。
理由 
@ 中津川周辺の緑の回廊の役割があり、生物多様性・生態系保全に重要な役割をはたす。
A 間伐した里山林は、光が射して下草が生育するため、表土を維持し、防災面でも有効。
B 樹林は人間の暮らしや健康に恵みをもたらしている。文化的景観形成、防風、夏の気温の上昇を抑え、
  大気浄化作用、酸素供給、癒し効果、温暖化防止、保水機能など。 
C 樹木を全面的に伐採するデメリットは、上記他の機能を失うこと。
2.生育するさまざまな樹種に考慮したゾーニングを行い、各地形に適した樹木を残すこと。
3.樹木を伐採する急勾配部対策においても、景観に配慮した工法を選択すること。
 
防災、生活環境 
4.微地形に応じて、防災上危険な樹木は伐採し、その他は有効に残した工法を選択すること。
 理由 @ 人為による改変状況、過去の崩落状況、斜面勾配により、それぞれ異なった工法を選択
      することが、防災対策上の目的達成に合致している。
    A 樹木を全面的に伐採するデメリットは、
   1.表土が浸食を受けやすくなる 2.竹林化して管理困難となる 
   3.風当たり・ほこり・乾燥など段丘斜面の上に住まいする方の居住環境が悪化する

5.道路上を覆う危険な高木を伐採し、低木に替えること。
6.斜面の固定に寄与している樹木を残すこと。
7.適切な間伐を行い下草の生育をうながして、表土の流れ出しを防ぐこと。
8.道路排水に加え、雨水排水対策も充分に行い、法面崩落を抑止すること。
理由:雨水排水対策は、当斜面・法面防災対策において特に重要。
   斜面上部の町道には側溝がなく、雨水が斜面に流入して崩落を招く
   危険性がある。また、道路排水だけでなく、雨水排水対策についても
   担当部署や地域の方々と協議し、万全な対策を行う必要がある。

計画段階からの住民参加と合意形成について  
9. 斜面・法面防災についての工法を決定する前に、説明会を開催すること。
10.説明会にて「樹木全面伐採する場合」、「斜面の状況に応じて樹木を残す場合
 :防災上一部伐採し、その他は適宜間伐し里山景観を残す」双方の将来にわたる
 メリット・デメリットを説明し、充分な話し合いを経て、合意形成を図ること。
11.住民参加の里山づくりに向けて、地域、関心ある市民、行政の協働する仕組みをつくる。
 理由:愛川町では一部で里山づくり事業に取り組まれている。今回の斜面林防災は、放置された
 里山の課題ともいえる。町が用地買収する事業であり、全面伐採しても将来的には樹林管理が必要
 になる。いずれにしても管理が必要になるならば、樹林を残すメリットを評価し、急斜面管理は
 専門業者に委託、安全性の高い緩斜面は地元住民を主体に、行政、関心のある方々と協働して
 里山管理に取り組むことが、地域の活性化にもつながることと期待する。
 
 以上


〔ツリー構成〕

No.105 提案提出 田代斜面林の防災と環境 2006/11/23(木)15:29 おおき えつこ (4457)
 └ No.107 re:提案提出 田代斜面林の防災と環境 2006/12/7(木)08:20 アブラチャン (482)
 └ No.109 re:re:提案提出 田代斜面林の防災と環境 2006/12/7(木)23:11 大木悦子 (366)
 └ No.112 田代斜面林の平面図《地形図)と地図 2006/12/13(水)11:21 おおきえつこ (382)
 └ No.114 2006−12−18 愛川町からの回答 2006/12/18(月)21:27 大木悦子 (794)

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