１０月１６日
愛川町町長・町議会議員補欠選挙の立候補予定者の皆様に、
尾山耕地の里山環境としての生物多様性・生態系保全に
ついての質問をお届けしました。
質問内容と今日いただいた回答を公開します。
回答は次のメッセージ欄に。順次、いただき次第載せます。

愛川町・町長選挙、町議会議員補欠選挙　立候補予定者の皆様へ（お願い）
２００５年１０月吉日　あいかわ自然ネットワーク　
実りの秋も深まりつつあるこの頃、ますますご健勝のこととお慶び申しあげます。
さて、お忙しい時期とは存じますが、愛川町の将来への舵取りを志される皆様には、ぜひお考えいただきたい重要な課題として、下記の質問に、お答えいただきますように、よろしくお願い申し上げます。ご回答は書面にて、ＦＡＸ、手渡しなどご都合のよい方法で、お願い致します。
尚、ご回答の内容は、当会のホームページ、会報等で公開させて頂きます。
　　　　　　　　　　　　　　　記
質問テーマ：愛川町の八菅山・尾山耕地・中津川周辺のかけがえのない里山環境・景観・暮らしを郷土の誇り、地域資源、文化・自然的財産として次世代に引き継ぐために。
　八菅山と中津川に挟まれた尾山耕地は、すでに専門研究者により国の絶滅危惧�U類に指定されたイトアメンボをはじめ、数多くの貴重な生きものたちが確認され、貴重種の宝庫であることが知られています。
　（財）イオン環境財団の助成による当会の調査（２００２年から２００５年）により、尾山耕地には、国のレッドデータブックにおいて絶滅に一番近い絶滅危惧�T類に指定されているコケ植物のコウライイチイゴケ、イチョウウキゴケ、ウキゴケの生育が確認され、合計で約３０種にのぼる貴重な動植物が生育・生息していることがわかりました。　
４年にわたる継続した調査により、はじめて、県内の安定した生息環境は尾山耕地だけとなってしまったモートンイトトンボなどの詳しい分布と生態もわかってきました。

調査結果にもとづき、尾山耕地の中でも重要な地域を区分した結果、現在計画されている愛川町の町道幣山下平線整備事業は、貴重種の生育・生息環境に対し、修復不可能な破壊をもたらすことが明らかになりました。
特に、コウライイチイゴケの群生地である堤防下休耕田（最重要地域）の全てが、町道整備に伴って失われます。専門研究者の知見によれば、コケ植物を保全し、種を存続していくためには、自生地を含めた周囲の植生をなるべく広い面積保全し、コケ植物の生育環境を維持していくことが重要とされています。コケ植物の生育は微環境に左右されるために、維管束植物で一般的に行われる「移植」、「代替地の確保」「環境創造による復元」（ミディゲーション）などの保全対策はほとんど効果を期待することができないといいます。
町道整備予定地内に限っても、コウライイチイゴケ、イチョウウキゴケ、イトアメンボ、コオイムシ、タマガムシ、モートンイトトンボ、マメハンミョウ、トウキョウダルマガエルなど、多くの貴重種が、繁殖を含めて生育・生息しています。もちろん、生育・生息環境全体を保全しない限り、絶滅の危機は増すために、尾山耕地内のどこに道路整備の位置を変更しても、大きな影響はまぬがれませんし、環境の修復は不可能です。そのため、町道整備計画の見直し（町道整備計画の位置・規模の大幅な変更、もしくは計画中止など）以外に保全上の必要条件との整合は図れません。　　

●　質問内容（ご回答は、別紙の回答用紙にお名前・連絡先を添えてお願いいたします。）
貴方は、かえがたい八菅山・尾山耕地・中津川周辺の里山環境の生物多様性・生態系を修復不可能なまでに破壊する、愛川町・町道幣山下平線整備計画を見直したいと思いますか？
別紙の回答用紙の該当のお答えに○をお願いいたします。
�@　はい　　　�A　いいえ　　�B　その他　：理由（　　　　　　　　　　　　　　　　　）
資料作成等のために、質問をお持ちするのが差し迫った日程になりましたことをお詫び申し上げます。
事務局　大木悦子　相模原市東林間３−１２−１１　ＴＥＬ＆ＦＡＸ　０４２−７６６−３３５０（回答受付先）
　　　五月女芳子　愛川町半原３０７６−２　　　　ＴＥＬ＆ＦＡＸ　０４６−２８１−２９０７

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No.81 愛川町長・町議選立候補予定者へ質問 2005/10/17(月)00:13 おおきえつこ (3500)