前の画面〕 〔クリックポイント〕 〔最新の一覧〕 〔全て読んだことにする〕〔全て読んだことにして終了〕 〔終了

235 re(1):フィプロニルの毒性は強く、長く残留、人体への影響も
2012/3/6(火)21:39 - おおきえつこ - 12490 hit(s)

引用する
現在のパスワード


横浜国大の赤とんぼ講演会を聞きに行きました。前の座席にお座りの方から冊子「新農薬ネオニコチノイドが脅かす ミツバチ・生態系・人間」をいただきました。その中の「日本のトンボを消す“浸透性農薬”−フィプロニルとイミダクロプリドの脅威―」には、フランスではミツバチばかりでなく人体へのリスクもあるとしてフィプロニル製品の販売を停止したとあります。冊子のpdf
http://kokumin-kaigi.sakura.ne.jp/kokumin/wp-content/uploads/Neonicotinoid_j201011.pdf
冊子を発行しているNOP法人ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議http://kokumin-kaigi.org/ 

■講演内容で一番印象に残ったのは、田植え前の苗に撒く農薬のフィプロニルは非常に毒性が強く、土壌への残留性は土壌の状態で違いはあるが、高い残留もあり、使い続けると蓄積してしまう。3年間不使用で有機栽培が出来るとは限らないということ。

■それまで使われていたネオニコチノイド系農薬イミダクロプリドが効かなくなってきたので、それまで農業用には使われていなかった、さらに毒性の強い新しいタイプのフェニルピラゾール系農薬フィプロニルが使われるようになった。

■空中散布でなく、毒性が強いために使用量は少ないので、フィプロニルは環境保全型として使われ、赤とんぼがいない水田の米が「赤とんぼ米」の名で販売されている。

■西日本から使われるようになり、西日本から赤とんぼの姿が消え、次第に全国的に赤とんぼの激減が報告されるようになった。2000年ごろから赤とんぼが減ってきたとの報告が多く、フィプロニルの出荷量が増えた時期とかさなる。

■稲への浸透性農薬であるフィプロニルが体内に取り込まれると代謝産物の毒性が特に強く、ヤゴが死んでしまうばかりでなく、人体への影響も懸念されている。農薬は稲に浸透して葉や茎に入るが、米に入っているかどうかは誰も怖くて調べていない。(前出の冊子によれば、フィプロニルの代謝物は哺乳動物の脳・肝臓・脾臓などで検出されるという)

*(フィプロニル農薬の袋裏面にある注意書き「水産動物に強い影響を及ぼすので、河川、湖沼、海域及び養殖池に飛散・流入するおそれのある場所では使用しない」「使用した稲苗は、養魚田及び養殖池周辺の水田への移植をさける」。つまり水田の排水が河川に流れ込む場合、その水田では使用してはいけないとしています。)

■福井県勝山市では偶然フィプロニルが使われず、赤とんぼがたくさんいる。隣の石川県は全くいない。市が子供たちと赤とんぼ調査を始め、羽にマーキングして山への移動が確認できたと環境コーディネーターからの報告。いなくなってからでは手遅れ。地域ぐるみで大切さを認識する具体的な取り組みが必要。


〔ツリー構成〕

No.231 「現代農業」イネの苗箱処理剤が赤とんぼを減らしていた 2012/1/10(火)22:30 おおき えつこ (579)
 └ No.233 横浜国大公開講座「赤とんぼはなぜ減ったのか?生態リスクと地域の取り組み」 2012/1/18(水)21:29 おおき えつこ (1107)
 └ No.235 re(1):フィプロニルの毒性は強く、長く残留、人体への影響も 2012/3/6(火)21:39 おおきえつこ (2253)
 └ No.236 re(2):日本のトンボを消す浸透性農薬 フィプロニルとイミダクロプリドの脅威 2012/3/6(火)22:21 おおきえつこ (430)

前の画面〕 〔クリックポイント〕 〔最新の一覧〕 〔全て読んだことにする〕〔全て読んだことにして終了〕 〔終了

※ 『クリックポイント』とは一覧上から読み始めた地点を指し、ツリー上の記事を巡回しても、その位置に戻ることができます.