この会報の発行費用の一部は、(財)イオン環境財団の助成によるものです。
 連絡先:〒243-0303 神奈川県愛甲郡愛川町中津6205 TEL 046-284-2121  


尾山耕地・昆虫調査に みんな集れ

(財)イオン環境財団の助成が決定 (P2に申請内容
  県立博物館や町の学芸員など専門研究者の助言・協力をうけて、尾山耕地の環境保全対策の成否にかかわる調査になりますが、まだまだ参加者の少ない状況です。   春からは昆虫の出現期。各自が調査したい種を決め、都合の良い時間で活動できますので、ぜひご参加ください。
  3月17日に、具体的な種別調査内容の打ち合わせをします。
   飼育については、野外ではわかりにくい繁殖や脱皮の回数などがわかるので、試みたいと思います。吉川さんの指摘を真摯にうけとめ、4月7日の“いきものを育ててみよう”で、その意味と考え方・飼育のポイントなどについて、町学芸員藤田さんのお話を伺います。
冬の尾山は、かくれんぼ
11月27日・1月29日イトアメンボ調査
生き物 の 飼育体験 から・・
     吉川久美子
 今年12歳になる長男が、5歳の頃ダンゴムシを初めて飼ってから、もう7回目の春を迎えます。当時から飼い続けているカブトムシは、7代目ということになるでしょうか。尾山で捕まえたイモリも2度目の越冬を終えようとしています。 
  尾山で初めて見た野生のタイコウチ・ミズカマキリ・コオイムシの勇姿に親子全員胸をおどらせたものです。水槽の中では厳しい生態系が出来上がっていました。おたまじゃくしや小魚など、生きた餌をつかまえてくるのが大変だったし、水もあっという間に汚くなり、つかまえてきた生き物の立場にたって環境を整え、一生懸命世話をしても残念ながら皆死んでしまいました
 私達の一存で、無抵抗の生き物達を持ち帰り、結局死なせてしまったという思いから、飼いきれる自信のないものは飼うべきでないと思います。
 生き物がくらしていた自然を、そのまま家庭の飼育ケースの中で再生するなんて無理だと思います。しかし、生き物とふれあう経験がなければ、自然を理解することなどもっと無理だと思いますので、生き物をうやまう気持ちを忘れなければ、飼育も意味のあるものになるのかもしれませんが・・・。

 01年11月17日 紅葉が美しい仏果山で、原臼造林組合のヒノキの間伐作業を見学 
国内外の森林環境保全を考え、国内産建材利用をすすめたいものです。そのためには欠かせない間伐作業を見学しました。
県職員の指導で間伐する木にしるしを付け、伐採。いつもは放置されるという間伐材。今回、利用の呼びかけがありました。
仏果山登山道脇で運び出しやすいのですが、林道まで15分ほど持って降ります。ご希望の方、詳しくは事務局まで。

 
   町田横浜 自然環境保全レポート その2  町田市かしの木山公園        吉川久美子  
 町田市成瀬にドングリ公園として親しまれてきたこの公園は、シラカシなどの多いことから、かしの木山自然公園と名づけられました。
  雑木林や草地、湧き水などもある自然の宝庫ともいえる、自然をそのまま残した公園です。我が家の子供達が通う小学校でもミニ遠足で出かけています。昨年の夏には学校から帰ってくると、友達何人かで出かけ、マツモムシを捕まえてきました。
 この公園の自然環境を保全し育成活用するための愛護活動を目的とした「かしの木山自然公園愛護会」の方達を中心に、ベンチやテーブルを作ったり、園路や階段の整備、草刈等、市民参加型の公園作りが進められています。
 冬には、ビンズイ、モズ、ミソサザイ、ルリビタキ、ジョウビタキ、アカハラ、シロハラなどの野鳥や、ビロウドツリアブ、越冬キチョウ、キタテハ、テントウムシなどの虫たちを観察することができます。野草、昆虫、野鳥観察会等も行われ、自然講座、あるいは竹細工やススキのみみずく作り、どんぐりのこま・笛、野草の料理教室等の催しを通して、自然がとても身近に感じられるようになります。
(交通案内)町田駅から成瀬台行きバスで大谷原下車 徒歩5分・又は・成瀬駅から昭和薬科大学行きバスで観性寺前下車 徒歩8分)

★ (財)イオン環境財団 の 助成 決定 
あいかわ自然ネットワークが行う 「神奈川県愛川町の尾山耕地における昆虫類の保全に関する研究」活動について、(財)イオン環境財団の助成(30万円)がきまり、覚書を交わしました。
 
2001年8月28日に申請した内容の概要 
申請者・大木悦子 所属機関名・あいかわ自然ネットワーク 役職 事務局
助成申請期間 平成13年11月〜平成14年10月1年間 
申請金額 96万円(結果・助成30万円
(活動期間平成13年7月〜平成16年12月 3年間 活動テーマにかかる全経費 300万円)
活動目的  

 尾山耕地は、神奈川県愛甲郡愛川町の南東部に位置する八菅山山麓と中津川に挟まれた、南北に細長い水田地帯(長さ約400m・最大幅約150m)である。水環境が非常に貧困な神奈川県において、この尾山耕地には、国あるいは県内からの絶滅が危惧されている数多くの昆虫類が生息している。環境省のレッドリストで絶滅危惧?類(VU)に分類されているイトアメンボ・同準絶滅危惧(NT)のコオイムシをはじめ県の絶滅種とされていたオグラヒラタゴミムシ・同絶滅危惧種のモートンイトトンボ・アオハダトンボ・ハネナガイナゴ・コオイムシ・タマガムシなどの生息が確認されている。まさにレッドデータ種の宝庫であり、県内でも非常に重要な地域といえる。特にイトアメンボについては、現在、国内で確実に生息が確認されているのは、大分県と熊本県だけで、他には大阪府と山口県からの生息情報があるだけということであり,非常に危機的な状況にある。 

 しかし,この地域では東側の中津川の堤防に沿った町道計画と,西側の八菅山山麓に沿った水路沿いの農道田整備が計画されており,特に後者は今年度から着工される予定である。これらの計画によって現在の良好な水田環境は改変または消失する恐れがあり,早急に保全策を講じる必要が生じている。
 本研究では,レッドデータ種の当該地域における詳しい分布状況と,生態調査を実施し、それぞれの種がどのような水田環境を選好するのか解明していきたい。 研究結果は行政側との調整を図る材料とし、道路・農道計画に伴う生息環境の影響要因を極力軽減し,現状をふまえ、今後の水田環境に役立てることを狙いとしている。 

 さらに、本研究を地域住民主体で行うことにより、地域の生物環境保全の重要性を実感し、その成果を様々な機会に展示・広報することによって、多くの方々に尾山耕地の生物環境のすばらしさを再認識していただくとともに、地域の生物多様性保全の重要性を知っていただくことを狙いとする。
 

 活動スケジュール  (地域名・ 愛川町中津字尾山・八菅山字北谷続きの 通称「尾山耕地」 と呼ばれる水田地帯
平成13年11月〜平成14年3月  
各種の越冬状況の調査を行う。越冬場所の環境条件を明らかにする。
4〜9月  
現状調査を行う。当生息地における詳しい分布調査を行う.具体的には全ての水田を踏査し、それぞれの種がみられる水田を確認していく。なおこの調査は隔月に一度程度行い、季節による分散も確認する。
それぞれの種が生息していた水田、全く発見できなかった水田の環境(植生・水質など)を調査・解析し、生息環境を明らかにする。餌や天敵、生活史など生態観察も行う。
10月  越冬状況の補足調査を行う。越冬場所の環境条件を明らかにする。
11月  それぞれの種が尾山耕地をどのように利用しているのか、生息のために必要な環境条件などを明らかにし、行政と調整しつつ、実際の保全に役立てていく。

推薦者  氏名 新堀 豊彦  所属 神奈川県自然保護協会  役職 会長   住所 神奈川県環境農政部緑政課内 
推薦理由
 あいかわ自然ネットワークは、身近な里山環境を保全し、次の世代に引き継ごうと活発な運動を展開している。特に、尾山耕地と呼ばれる水田地帯をフィールドとした、毎月の観察会、専門家を講師とする学習会等を継続的に行っている。そこで得られた知見や公民館での展示会など、町内外の発表の場を通して広く伝える地道な市民活動は、大きく評価されるべきだろう。
 現在、この尾山耕地には町道・農道が計画されており、生息している多くのレッドデータ種への影響が懸念されている。この中には、イトアメンボなど、生態が未知の種も多く含まれている。
 本研究は、これらの種の尾山耕地での分布状況、生態を解明しようとするものであり、学術的にも非常に重要である。また、開発によるレッドデータ種への影響を最小限に抑えるための貴重な基礎データとなり、行政側との調整材料としても最大限に生かされるものと確信している。以上のような理由から、あいかわ自然ネットワークの「神奈川県愛川町の尾山耕地における昆虫類の保全に関する研究」を強く推薦するものである。
 





お知らせ
● 中津公民館まつり の展示と体験教室に、お出かけください。 (2月6日〜18日は中津公民館ロビーに展示) 
 あいかわ自然ネットワークの会場と日程   
展示  2月24日〜3月3日 第1会議室 (1階) (展示搬入2月23日(土)午後  ・片付け3月3日の午後3時から。都合のつく方お願いします)

体験教室 3月2日(土) 音楽室 (3階) 「エコぞうりづくり」 午後1:30〜4:30  裂き布 約50本・幅3cm・長さ80cm材料費 300円 10名まで 要申し込み レディースプラザ中津公民館 046-285-?1600

3月3日(日) 第1会議室(1階)午前10〜12時「わら民具づくり入門・縄づくり教室」無料・すぐって、叩いて、なう体験

公民館まつり開催日 
2002年3月2日(土)〜3月3日(日) 
  
 展示物掲示期間2月24日(日)〜3月3日(日)ただし26日(火)は休館日

愛川町文化会館 資料室 と 展示コーナー の 企画展 に おでかけください! 
      期間 3月21日〜 4月14日 (休館日・火曜日) 文化会館TEL046?285?2111
 「湿地のいきもの」 展   会場 資料室   主催 愛川町教育委員会  協力 あいかわ自然ネットワーク 展示内容 ? 愛川町の湿地  @湿地環境  A植物  B動物  C後世に向けて
  水生昆虫を育ててみよう  4月7日(日) 午前10:30〜11:30  文化会館 展示コーナー
お話 藤田 裕 (愛川町教育委員会 学芸員)
  「いきもの ふしぎ発見」 展  会場 展示コーナー  主催 あいかわ自然ネットワーク         
地球は生命の星・私達の住む愛川にも・たくさんの生きものたちが棲んでいます。
              あなたも・生きもののふしぎ探しに・出かけてみませんか。
(展示予定・クイズ・あなたの疑問・質問・コーナー ・水生昆虫水槽展示他) 
★子供達が、遊びながら生きものに興味を持って参加できる、企画案を募集中
新会員紹介
会員    豊田由美子(愛川町半原)以前から子供達と一緒に自然観察に参加
賛助会員 衛藤佳功(愛川町春日台)尾山の昆虫調査に参加希望 ・岸田隆雄(東京都三鷹市) NHKの放送を観て・・
次回定例会 3月17日(日)午後1:30〜3:30 尾山昆虫調査・総会議案・文化会館展示他について 



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