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171 re:流域シンポジウム ご参加ありがとうございました(報告) 
2007/12/9(日)22:38 - 大木悦子 - 3417 hit(s)

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2007年11月23日桂川・相模川流域協議会シンポジウム(場所:愛川町文化会館)
報告
当日は170名のご参加をいただきました。5つの事例発表後、会場参加者から活発なご意見・質問があり、有意義なシンポジウムとなりましたことを感謝申し上げます。

事例発表の内容を簡単に紹介します。
県内広域水道企業団・水質管理課の三橋康之氏のお話。水田のたくさんある支流から農薬が検出される。浄水からも水田由来等の殺菌剤・除草剤数種を検出。浄水場で原水を採水して結果が出るまで5時間もかかるため、暫定対策として農薬の一斉散布一週間以内に強い降雨の場合、流入を予想した粉末活性炭注入を行うなどの対応をしている。情報開示への度重なる働きかけにより、最近は農協等から農薬の使用実態情報が入るようになってきたなどのお話があり、コストの制約がある中で水道水の安全を最前線で守るひたむきな熱意が伝わってきました。

(独)国立環境研究所・主席研究員の五箇公一氏からは、室内ビーカーではなく実験水田で殺虫剤(箱苗で撒く)処理区、殺菌剤(シャンプー)処理区、無処理区の比較実験を行った結果について。
対象の殺虫剤はOECDがオオミジンコ等水生生物への毒性が極めて低いとしており、水稲の箱苗処理を可能とした。しかし、実験の結果、日本の貝ミジンコ等動物プランクトンは発生できないなど大きな影響があり、生物多様性も低下することがわかった。殺虫剤などの農薬は食物連鎖による生態濃縮により生態系の上位にいる生物に高濃度に蓄積される。今後の課題としてリスク評価の無いものが入ってくる恐れがある。密度の濃いお話に、20分間があっという間に過ぎ、参加した方々から、もっとお話を聴きたいとの感想をいただきました。

金沢市のアメリカシロヒトリ防除の取り組みについて 
大浦校下アメリカシロヒトリ防除協力会 代表・今井氏から。
当初、金沢市が行った早期発見と捕殺防除(薬剤を使わず、虫を捕えて殺す事)実施について、町内会での説明を聞いて納得した方は少数であったが、粘り強く虫の習性や発生樹木の種類などの詳細な説明を行い、次第に理解されるようになった。その後、造園業OBを中心に捕殺防除協力会をつくり取り組んでいるとのお話。地域課題に行政・地域市民・事業者が協働して取り組む大切さを感じました。

ゴルフ場の農薬使用の実態と都留市ゴルフ場連絡協議会の取り組みについて。
杉山肇氏のお話は、次の日の農業新聞の記事に「地元ゴルフ場の農薬使用規制の取り組み活動の報告」と紹介されていました(私達は次の発表のため席をたちました)。

私達の発表内容と、後日いただいたカエルの奇形に関する知見(他地域調査)・コメント(五箇氏)等については、次の欄に掲載します。


〔ツリー構成〕

No.167 11月23日桂川相模川流域協議会シンポジウム 愛川町文化会館にて  2007/10/15(月)18:26 大木悦子 (2178)
 └ No.171 re:流域シンポジウム ご参加ありがとうございました(報告)  2007/12/9(日)22:38 大木悦子 (2268)
 └ No.173 re:流域シンポジウム 豊かな生きものを育む農法〜尾山耕地の事例発表内容  2007/12/20(木)22:56 大木悦子 (4362)
 └ No.174 re:流域シンポジウム 事例発表のカエルの奇形について  2007/12/20(木)23:21 大木悦子 (2571)

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